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ネフローゼ症候群

本来なら、尿中に漏れないアルブミンというタンパク質が尿中に排出されてしまう病気です。
それに伴い血液中のタンパク質も減少してしまい、全身に浮腫(むくみ)が出てくる一連の症候をネフローゼ症候群といいます。

診断について

尿タンパク量と低アルブミン血症の両方が基準を満たした場合に診断される。
小児では尿タンパク・クレアチニン比で2.0g以上のタンパク尿で、血液中のアルブミンの濃度が2.5g/dl以下の場合にネフローゼ症候群と診断される。
また、診断の補助として浮腫(むくみ)、脂質異常症(高コレステロール血症)がある。その他、腎臓の様子や他の臓器に水がたまっていないかなどを診るために、超音波(エコー)検査を行います。
血尿の強いときや他の腎炎が疑われるときには、腎臓の組織の一部を採取し顕微鏡で観察し診断する腎生検を実施することもありますが、入院が必要です。

明らかな原因疾患がないものを小児では特発性ネフローゼ症候群(成人では一次性あるいは原発性)と呼び、全体の90%を占め、その中の80~90%は腎臓の組織の変化が少ない微小変化型ネフローゼ症候群であり、90%はプレドニゾロンで完全寛解し、特に小児ではステロイドが有効なことが多いです。

治療について

腎機能の回復のために、ステロイドを使用します。ステロイドを中止すると再発する頻回再発型ネフローゼ症候群は約40%に見られ、小児では成長障害などステロイドの副作用が問題となるため、この場合は免疫抑制薬(シクロスポリンやサイクロフォスファミドなど)を使用することがあります。
またステロイドや免疫抑制薬でも再発を繰り返す場合はリツキシマブを使用する。ステロイドの効果がないとき(ステロイド抵抗性)は将来腎不全になる可能性があり、この場合はメチルプレドニゾロン大量療法やシクロスポリンを使用しますが、それでも効果がないときはリツキシマブを使用することもあります。
また、むくみがある場合は食事の塩分制限を行います。

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